宇多田ヒカルの病気。誤解はつきもの?

新聞を読んでいたら、宇多田ヒカルの病気のことがコラムのような記事で載っていた。そこには、「卵巣摘出」と書いてあった。「笑っていいとも!」に出演していた、宇多田パパの話では、卵巣は摘出していないって言ってたのに。摘出したのは腫瘍だけで、卵巣はちゃんと残っているはず。新聞のほうの記事では識者の話として、「卵巣は二つあるから一つ取っても大丈夫」なんて書いてあって、それはまぁそうなんだけど、ちゃんと二つあるのに一つ取っちゃったと思われちゃってる宇多田ヒカルがなんだかちょっと可哀想になってしまった。

新聞の記事によると、宇多田ヒカルは腰の痛みを訴えていたらしい。わたしも同じ卵巣の良性腫瘍だったけど(3年前)、腫瘍自体の痛みってないのよね。だから腰が痛いのは違う要因ではないかなぁ。でも、腫瘍はひねくれるととても痛い。そういう痛みだったのかしらん。

腫瘍の大きさ5.5cm。わたしのは3Kg! 勝った! と思った・・・と友人に言ったら、そんなことで勝負するなと言われた。確かに。っていうかわたしの場合は大きすぎた。卵巣腫瘍が内視鏡でお腹に穴をあけて取れるなんて知らなかった。わたしの場合はそんな選択肢すらないくらいに(お腹を切らないとどうにもならないくらいに)大きかったから。宇多田ヒカルは内視鏡の手術で取ったらしい。ビキニも着れるらしい。いいなぁ。(まぁ、着れたとしてもわたしはビキニ着ないけど)

あと、病名を公表したことにも、予想以上に反響が大きい。わたしなんて、病名を知っても、「ああ、わたしと同じ病気だわ」と思っただけで、公表したことに関してそれほど抵抗はなかったのだけど、ワイドショーなんか見てるとそのことに関して結構、コメントされている。やっぱり、日本人って病気を隠そうとする文化が根強くあるのだなぁと、逆に思い知った。これだからやりにくい。

こちらがちゃんと説明しようとしているのに、病気についてあまり詳しく聞いてはいけないような雰囲気があったり(確かにあまりにも根掘り葉掘り聞かれるのは気持ちよくないけど)、勝手に想像して誤解されちゃったり、ちゃんと理解してくれようとしなかったりしたら、仕事だってやりにくい。場合によってはお医者さんの話を聞いてくれるくらいの上司がいいなぁ。こちらは、できる範囲で仕事はちゃんとやりたいし、でもできないこともあるわけで、そこのところをちゃんと理解して欲しいと思ってるんだから。

だから、今回、仕事に穴をあけるからちゃんと病名も公表する、という宇多田ヒカルの姿勢はとてもよくわかる。そんなの当たり前だ。病名を隠していろいろ憶測されるよりも、きちんと公表したほうがいい。まぁ、公表してもどっちみち多少の誤解はつきものだけどね(冒頭の新聞記事のように)。他人の病気についてなんて、みんないいかげん。それはしょうがないか。