多発性筋炎その後・ウィルス性の胃腸炎で入院。

多発性筋炎の方は順調に薬が減って今はプレドニン22.5mg。若干、顔の丸みが引いてきたような気がするけれど、あまり大きな変化はない。夜は睡眠時間が少し長くなった。

ステロイド剤の副作用で、免疫力が落ちるっていうのがあって、風邪とかインフルエンザとか膀胱炎とか菌関係の病気になりやすい。こまめにイソジンでうがいをしていたのがよかったのか、ステロイドを飲み始めてから風邪を引いたことはなかった。なので、ちょっと油断していたのかもしれない。

11 日から毎年恒例のグループ展があり、その前の準備などで少し気が張っていたのだけど、あまり疲れすぎないように気を付けていた。それでも、10日の作品の搬入・展示作業でメンバーと会ったり、作業したりして神経もつかってちょっと疲れてしまった。次の日は展覧会初日で、地元のケーブルテレビが取材に来てくれたり(ちょっとだけTV出演・ほんとは嫌だったけど)、会場を整えたりしてまた少し疲れたみたい。でも本人は気が張ってるから、まだ大丈夫だと思っていたんだけど。

で、少し早めに会場を出て帰宅。その途中で買い物をしたときに、ふっと鏡を見たら、なんだか自分の頬がやけに赤かった。その時は暖房で暑いからだと思ったけれど、あとで考えればもうすでに熱があったのかも。

突然の異変はその日の夜。夕ご飯はシチューが食べたくて、自分で作った。でも食べる前から少しお腹が張っていて、あまりモリモリ食べられなかったのだけど、それでも食い意地が張っている私はシチューは全部食べたのだった。その結果、なんだかお腹が異常に張って気持ちが悪い。疲れてるし、早く寝ることにした。

9時頃にはもう布団に入って、一眠りして10時半頃に目が覚めるとまだお腹が張って気持ちが悪い。気持ち悪い、気持ち悪い・・・でも寝れば消化されるはず・・・・と思っていたら、急に吐き気が。いままでの人生で、吐いたことなんてないから、自分は吐かないと思っていたのだけど、そんなことなかった。で、お腹の中のものが出てきたらすっきりするかと思ったら、しばらくすると第二弾がやってきた。今度は下痢も。で、一時間か二時間置きに第三弾、第四弾がやってきた。胃が異常に痛い。上から、下から食べたものが全部出てしまった。

なんだかもうほんとに異常な状態で、うちの両親もおろおろして救急車を呼ぶか、救急で病院に行くか聞かれたので、とりあえず病院に電話してみてと頼んだ。膠原病があるので、前にかかっていた病院に電話してみてくれたのだけど、そこに膠原病の先生がもういないから診れる先生がいないと断られてしまったらしい。って膠原病の症状と違うのに。で、そこの病院で救急の病院を紹介してくれる電話番号というのを聞いたらしいんだけど、救急の病院ではどこを紹介されるかわからないので、とりあえず様子を見ることに。

私はといえば、そんな電話を母がしてくれている間も一人苦しんでいた。最初は自分で動けたし、話もできたけど、だんだんと立ち上がって歩くのもしんどくなってしまった。結果、布団のなかで無言でじっと耐えていたのだけど、内心、もうなんでもいいから救急車を呼んでくれ、とも思っていた。それが、母には、症状が少し落ち着いたように見えたらしく、両親はそのまま部屋に帰って寝てしまった。酷い。そのまま私の意識がなくなって取り返しのつかない事態になっていたらどうしたんだろう。

そのあとも私はほとんど這うように、ときどきトイレまで往復した。朝になって、もう出るモノがなくなって、飲んだお茶もしばらくすると吐いてしまうようになって、やっと少し落ち着いた感じがした。とりあえず病院に行かねばこの苦しみは終わらんと思い、近所の家族の行きつけの病院に連れて行ってもらうことにした。父が仕事を休んでくれた。車の中でも少し吐いたのだけど、それが最後だった。

近所の病院で熱を測ったら、38.7度。そんなに熱があると思わなかったので、自分でもびっくり。診察の結果、ウィルス性の胃腸炎じゃないかとのこと。脈拍が異常に速いのと、膠原病でステロイドを大量に飲んでいるので、入院して治療したほうがいいということで、入院施設のある大きい病院を紹介してくれた。

そのまま紹介された病院へ行く。もう私は朦朧としていて、ほとんど夢の中だった。大きい病院では紹介状を持って行ったものの、一般患者さんと一緒にかなり待たされた。横になっていたかったけれど、待合室の椅子でがんばった。どうやらインフルエンザの注射の患者さんが多くて混んでいたらしい。結局、診察してくれた医師は紹介状を見て、入院希望ですねと言って、そのまますぐに点滴をされて、その間に父が入院の手続きをしてくれて、車いすで病室まで連れて行ってもらって、ベッドに寝かせてもらった。ここでやっとほっとできたのだった。

病室で熱を測ったら、39度。朦朧とするわけだ。脱水症状があるので、点滴をしなければいけないけれど、胃腸の方は水分を補給してれば自然と治るということだった。初日と二日目はほとんど食べられなかったのだけど、三日目くらいから少しずつご飯が食べられるようになって、四日目にはほぼ普通に食べられるようになった。その間、毎日点滴が4本。全部で2リットル。水分とりすぎ。

入院初日が金曜日で、土曜日曜は回診がなくても仕方ないと思っていたんだけど、月曜日になっても医師はやってこなかった。もう快復に向かっているのに、まだ点滴やるのかなぁと思いつつ、月曜日も点滴4本。明日もやるのかなぁ。退院はいつなんだろう。などなど、考えていると、看護師さんが「退院の日とか聞いた?」と言うので、「先生が来ないんです」と言ったら、「先生に聞いておいてあげましょう」と言ってくれた。

そして、今日、火曜日の朝、いつもどおりに点滴4本の一本目が始まって、また今日も一日中点滴で、退院もまだ先かと思っていたら、看護師さんがやってきて、今日退院でいいと先生が言っていると伝えてくれた。なんじゃそりゃ。患者の様子も見に来ないで点滴を毎日出して、良くなったらもういいのか。いいかげんな医者だなぁ。

ちょうど、今日は父が半日休みを取っているというので、迎えに来てもらった。担当医師は外来で診察中だというので、外来まで行ってしばらく待たされてから呼ばれて診察室へ。初日の血液検査の結果などの説明。やはりウィルスが原因の急性腸炎でしょうとのこと。いまさら説明されても・・・。まぁ何もないよりはいいか。ともかく、これで家に帰れる。

帰宅してからペットのチワワの小太郎と感動の再会をして毛繕いをしてあげて、お昼ご飯を食べて、熱いお風呂に入った。やっぱり家はいいなぁ。

ところで、入院していた病室は救急病棟だったそうで、やたらと空きベッドが多かった。私が入った部屋は4人部屋だったのだけど、先に二人いて、その人たちは私が入院した次の日に二人とも退院してしまった。初日(金曜)に別の一人が入ってきたのだけど、その人は火曜日まで何も治療することがないので、外泊許可をもらって帰宅してしまった。その後、私が退院する日(火曜)まで新しい人は入って来ず、結局4泊したうちの3泊は4人部屋にひとりぼっち。超豪華な個室って感じだった。ちょっと淋しかったけれど、他の人に気を使うことがないので気が楽。夜中に起きても、電気つけてもいいので、悠々自適だった。