多発性筋炎その後・ステロイドついに減量

6月の梅雨の季節になると毎年、具合が悪くなる。それが今年は特にひどかった。体がだるくて重くて、重力に逆らえないような感覚。それがひどい日は、ぐったりして一日中ゴロゴロしていた。なんとなく年々、体が弱っていっている気がした。

ステロイドを飲んでいれば副作用は出ても仕方ないとして、体が多少慣れて、元気になっていくのかと思っていた。だから、それで元気になったら薬減量だぁって思っていたのだけど、元気になるどころかどんどん弱っていく。体力と一緒に気力も弱っていく。この体調の悪さは薬のせいなのか筋炎のせいなのか…。

昨年、やはり梅雨の季節くらいに具合が悪くて、医師に「ちょっと調子悪いです」ということを言ったら「やっぱり薬は15mgから減らせないね」なんて言われた覚えがある。うろ覚えだけど。だからと言うわけではないけど、この具合の悪さがなくならないと、薬は減らしてくれないような気がしていた。それで、一生懸命、体力つけようとしたり、健康的な食事をしてみたりしていたのだけど、一向に元気にならない。体力はなくなる一方だし、体はだるくなる一方、体重は増えるし疲れやすさも年々ひどくなる。もう、なにがなんだかわからない。これは一体なに。薬のせいなのか、筋炎のせいなのかわけがわからなくなってしまった。

漢方薬も飲み続けているけれど、効いているのかどうかわからない。ステロイドの効果を上げる作用があるから、通常の維持量よりも減らせると言うのだけど、肝心のステロイドが減らないので飲んでる意味もあるのか怪しくなってくる。

今年の4月から5月にかけて大学病院と漢方の病院の担当医師が相次いで変わった。いずれも医師側のやむを得ない事情なので仕方ない。一応、どちらも一時的なものなのだけど、医師が復帰したときにまた同じ担当医に戻るのかどうか、まだわからない。こちらの希望次第だとは思うのだけど。

いままでの担当医が特別良かったということはないのだけど、別段悪くはなかったので、担当医が相次いで変わって少し動揺したのは事実。結果、漢方の方は、なんとなく前の医師のほうがよいけど、薬の処方も変わらないので今まで通りに薬を飲んでればいいかな、と。復帰したら元の担当医に戻してもらおう…。

大学病院のほうの医師は、前の医師は「漢方は科学的な根拠がないんですよ」と言い放つような医師だったので、こちらが漢方を飲んでいると言ってもそれを全く考慮しない姿勢だった。悪い印象はなくて、今までの主治医の中ではかなりいい方だったのだけど、今思えば治療に対する方針は薬漬け生殺し路線で少し頑なだったかもしれない。薬は少し多めで副作用が出ても、再燃しないことが大事、というような。

今の担当医はひょっとしたら私よりも若いかもというような女医さん。なんとなくサバサバしていて、試行錯誤しつつも、こちらの辛さを分かってくれようとしている姿勢が好き。医師としての腕は未知だけど。

6月にはあまりに怠くて、筋肉も痛いような症状があったので、予約なしで大学病院を受診した。ひょっとして筋炎が再燃したのかもしれないと怖かったのだけど、検査結果は問題なし。筋炎の症状はまったく出ていなかった。梅雨が終わって少し体調がよくなってからの診察で医師が「(この前の体調不良は)なんだったんでしょうね」。こっちが聞きたいくらいだけど、その発言で、医師があの体調不良を筋炎の症状とは思っていないと感じた。ちょっといい兆しかも。

梅雨があまりに辛くて、風邪を引いたりもして、このままでは別の病気になってしまうかもしれない。本格的におかしい。体のバランスが崩れまくっている。どうにかしたい。という思いが強くなった。前からそれはずっと思っていたけど、解決方法が見つからなかった。

ホメオパシーに行ってみようと思ったのだけど、通える場所にない。アロマテラピー関連で、アロママッサージがいいと知って、それなら近場にあるかもしれないと探したら、偶然にも少し前にネットで知り合いになった方がアロママッサージをやっていることを知った。鍼灸院をしていることは知っていたのだけど、そこでアロママッサージもやっているらしい。さっそく連絡したら、今はアロママッサージはやっていないとのこと。でも、鍼灸の方の治療もとっても良さそうだったので、鍼灸の予約をした。とても混んでいて、予約日がかなり先だったけれど、もう、わらにもすがる思いだった。

最初の診療は7月7日。七夕の日だった。問診票を詳しく書いて持参。過去の病歴とか、生活習慣など、じっくり話を聞いてくれる。その後、体を診てもらう。東洋医学についてはよく分からないのだけど、腎臓が弱っているらしい。薬のせいで、体がとても冷えている。なのに頭の方は熱を持っている。筋炎や膠原病は内熱の病気らしく、その治療薬は体を冷やすものなのだ。今飲んでいる漢方薬も、ステロイド様の効果があるものなので、体を冷やす作用があるらしい。それに利尿作用のある成分がブレンドされている。ところが、体が冷えすぎていて、利尿する力がなくなってしまっているので、その効果が出ていないみたい。エンジンを動かすための燃料を燃やす力がないので、少し体を温めて、力をつけないといけないらしい。なるほど。

そして、やっぱり、私の体は普通の状態ではないらしい。あれが辛い、これが辛いといろんな症状をあげたら、「それって全部、ステロイドの副作用だよね。筋炎の症状じゃないよね」と言われた。本当にそう。素人考えだと、明らかにステロイドの量が多いのだ。ぎりぎりの維持量ではない。

鍼灸の先生は病気ではなく人を診てくれる。病名で治療はしない。とてもいい。ちゃんと体の状態を見てくれるので、脈を診て「ちょっと夏バテぎみだね。胃腸が疲れてるね」なんてわかっちゃうのだ。すごい。

家でもお灸をするように言われた。せんねん灸。お灸スポットはマジックで書いてもらってある。一日一回、毎日やっている。これが結構、効いている気がする。あとは、生活改善。夜は10時には寝る。間食はしない。体を冷やす食品(フルーツや生野菜など)は控える。お散歩程度でいいので、なるべく運動するようにする。夜10時に寝るのはなかなか難しいけれど、その他はかなり実践できている。でもあまりきっちりやると疲れるので、ほどほど。ときどき、お菓子も食べている。

体が重たいので、ダイエットが最重要課題なのだけど、間食をやめても体重が減らない。やはり代謝が悪いらしい。でも、食べ物に気を付けたせいか、鍼灸の治療のせいか、今まで辛かった、お腹の張りが楽になった。これはすごい変化。

思ったのだけど、私は体調が悪いと食べ物に走る。甘い物が食べたくなったり、お菓子が食べたくなったりしてしまう。それで太るし、むくむ。でも、鍼灸治療のせいで、少し体調がよくなって気の流れがよくなったような気がしていて、それでヘンな食欲が抑えられているのだと思う。

鍼灸に通って、少し頭の中も整理できて、体調も安定したので気力まで充実したのか、医師にステロイドを減らしてもらおう、という強い決意がわき上がってきた。だって、どう考えても副作用が強すぎる。

それで、大学病院に行く一週間くらい前から医師説得大作戦の計画を練った。

まず、血液や尿の検査結果に筋炎の症状が出ているのかどうかを聞く(たぶん出ていないのはず)。そして、いま一番つらいのは、だるさとむくみだと訴える。その他の症状もステロイドの副作用ではないかと訴える。そして、年々体力が落ちて弱ってきているのは薬のせいではないかと訴える。薬の減量によって筋炎が再燃するのが怖いが、このままでは他の病気になってしまいそうだと訴える。

これで大丈夫だろうか。前の担当医は維持量は15mgと決めていたような節があって、私がいくら「減らないですか」と聞いても減らしてくれなかった。説得方法がまずかったのかもしれない。というか説得ではなくただの訴えだったけど。

そして挑んだ診察。説得成功。1mg減量。もしかしたら医師も少しは減量を意識してくれていたのかもしれない。だるくてむくむと訴えて、「今は調子のいい方」と言ったら「これで調子がいい方?」とちょっと絶句していた。そう、今は調子のいい方なのだ。調子がよくて、普通の人の調子の悪いときくらい。やはり血液、尿検査では筋炎の症状は出ていなかった。筋肉の炎症の数値CLなんて24とかで低すぎるくらい。筋力が落ちてる状態なのかしら。

1mg減量で、小躍りしたい気分だったけど、やっぱり再燃が怖いので、あまりはしゃいではいられない。無理しない、ストレスを溜めない生活を心がけねば。まだまだ暑い日が続きそうだ。摂生、摂生。

日記を見直していたら、2004年の4月始めに16mgから15mgに減ったと書いてあった。一年半くらいかかって1mg減量。先はまだまだ長いなぁ。

プレドニン錠5mg(プレドニゾロン)

日本ホメオパシー医学協会

ホメオパシージャパン

せんねん灸

難病情報センター

多発性筋炎・皮膚筋炎