SNSトラブル事例集◆『ミクシィをやめる前に読む本』高橋 暁子

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ミクシィをやめる前に読む本―トラブルを回避する69のツボ

  • 高橋 暁子(著) 
  • 双葉社
  • ¥ 1,575 [単行本] 2008-10
  • ISBN:9784575300796 / ASIN:4575300799

小規模ながらSNSを管理・運営しているので、トラブルの事例集として参考になるかと思い、読んでみた。

登録者同士のいざこざからマルチ商法の勧誘、恋愛関係のトラブルまでさまざま。ほとんどは、私が以前に遭遇したり、想定していたようなもので、携帯電話ユーザーとパソコンユーザーとの行き違いなんかは「まさに!」と激しく同感した。

ネットでの人間関係のトラブルというのはSNS以前からもあって、文字だけのコミュニケーションの限界というか、会って話し合えば解決するのに…ってものも多い。会えないのだったら、ネットでそこまで討論することは無駄。意見が平行線になっていつまでも解決しないってことだってある。結局、お互いに傷つくだけなのだ。

ネットは批判しあうのでなく、お互いを認め合うツールとして使うほうが、有効に活用できるのではないかと思う。(ときには批判することも必要だが、あくまでも相手を尊重し、自分の身分を明かした上でするべきだと思う。匿名での批判は泥沼化するので、自分が匿名で書き込むことも匿名の相手に反論することも絶対に避けるべき。)

一方、SNSの管理で想定していなかったのが、携帯ユーザーとパソコンユーザーの行き違い。携帯からもパソコンからもログインできるっていうのは画期的、って思っていたのだけど、いざ両者が同じ場所で活動しだすと思わぬ事態が勃発した。

携帯ユーザーからの投稿は単文になりがちで、パソコン画面で見るとかなりぶっきらぼうに見える。携帯からの投稿に慣れていない人が見ると失礼とも言える文章だったりもする。

また逆に、パソコンからの投稿ではかなりの長文も見受けられ、携帯からでは読みづらいものも多い。パソコンユーザーからの長文メッセージに対して、単文での返信になってしまいうまくコミュニケーションが取れないということもある。

実際に会って話してみると別にぶっきらぼうでもなんでもなく、普通にコミュニケーションが取れるのに、利用しているツールが違うことで、相手の人格まで違った印象になってしまうというのはなんとも不思議だ。

私はネットやSNSはあくまで道具、手段だと思っているので、あまり深刻に考えずにほどほどに活用するのが一番だと思う。何かあったら潔く退会すればいいのだ。精神的に傷ついたり、実生活の負担になるようなら本末転倒。

そもそも、SNSがなければ生きていけない…という状況自体がおかしいのであって、SNSは生活を潤すものの一つとして楽しめばいいけれど、そこに依存してしまうのは間違っている。SNSがなくても生きていけるように実生活を楽しむのが大事なことだと思う。

本の内容については、特別に感心するような解決方法があるわけでもなく、私が日々やっていること、心がけていることと同じようなことが書かれていた。が、逆にそれで安心した。この方向性で間違っていないと。

結局、最終手段は「退会」なのだけど、ミクシィの場合、退会してもまた戻って来る人も多いらしい。それでいいのではないかと思う。SNSは目的ではなく手段。負担になったら退会して、必要になったらまた戻って来ればいいのだ。上手に活用すればこれほど便利なものはないのだから、ゆるりゆるりと楽しみたいものである。