秘密だらけの人生◆映画『グッド・シェパード』

秘密諜報部員というのか、スパイというのか。「007」のようなカッコイイものではない。いわゆる普通の人を装って、普通でない生活をする。国家機密だとか他人の弱みだとかを情報を収集。誰が味方で誰が敵かもわからない。誰も信用できない。なんだか哀しい人生。

ウソは泥棒の始まりというけれど、一つの秘密を持ったところから、その秘密を守るためにさらに大きな秘密をかかえ、家族にも心を許せず、親友もいない。なんだか寂しい人生。

秘密を知っているだけに、組織から抜ければ抹殺される可能性もある。抜けられない。泥沼。そういう組織を作り出してしまった国家も、罪だと思った。