小説のガリレオ、ドラマのガリレオ◆『虚像の道化師』『禁断の魔術』東 野圭吾

ガリレオシリーズの7冊目と8冊目。このシリーズは最初のテレビシリーズのときに1冊目と2冊目を買って読んでいるのだけど、今回は父が図書館で借りてきたので2冊まとめて読んだ。

短編ばかりなので読みやすい。しかしテレビドラマで結末(トリック)は知っているので新鮮味はなく、小説は小説で面白いとはいえ、のめり込むほどでもなかった。

映画化もされたシリーズ3冊目の「容疑者Xの献身」も読んでいるので、読んでいないのは4冊目から6冊目。その中に、映画が公開されている「真夏の方程式」も入っているけれど、そのうちに映画版を見ればいいかなという感じ。

「容疑者X〜」はよかったけれど、東野圭吾作品はそれほど好きじゃないな、と今回改めて思った。

最近、映像化された作品は好きだけど原作は(小説として)それほど好きじゃないなと思うことが増えた。年を取って自分の価値観が固まってきたというのもあるし、限られた時間を無駄にしないように好きな小説家を優先的に読みたいと思うようになってきたこともあるのかもしれない。

ストーリーが面白いだけの話は映像で見ればいいや、と。小説は、文体までも好きな小説家の作品をじっくり味わいたい。