最後にびっくりトリックが隠されているという触れ込みのラブストーリー。
普通のラブストーリーなんだけども、80年代の匂いがぷんぷんするところがなんとも懐かしくてするすると読み進めてしまった。インターネットも携帯電話もなかったあの頃。なにもかもがアナログな感じがとてもいい。
トリックというか、仕掛けには途中で気付いて、ああ、なるほどねーと、最後まで読む前にざざっと前半を読み返しながら、怒濤のラストへ。仕掛けが分かっても、どういう結末になるのか気になって、最後まで堪能。いや、面白かった。アナログでもデジタルでも、今も昔も、女の本性ってわからんものよね。でもなんだか、すべてが分かった上で、可愛らしい恋愛小説だなと、思ったのだった。