多発性筋炎その後・ステロイド維持量のナゾ

プレドニン(ステロイド剤・副腎皮質ホルモン)減量。12mgになった。筋肉の炎症の値CKは20台から30台で、正常値からすると低すぎるくらい。昨年の10月下旬に13mgになっていて、多発性筋炎の再燃の可能性にドキドキだったけれど、何事もなく3ヶ月弱。その間、毎年行っているグループ展「怪作展」もあって、忙しいので余計に心配だったのだけど、大丈夫だった。それはたぶん、鍼灸の効果が大きかったと思う。

鍼灸の先生によれば、私の場合は治療の前に左右の脈がぶれているのが特徴らしい。毎回の治療後にはそのぶれは治るようなのだけど、次の治療のときにはまたぶれている。今、週に二回の治療を受けているけれど、数ヶ月治療を続けてきてそのぶれの幅はだいぶ狭くなったらしい。これのぶれを小さくしていくというのが当面の目標なのだそうだ。

東洋医学的なことはよく分からないけれど、ともかく、身体のバランスの崩れが脈のぶれという形で出ていて、それをこまめに修正してもらっているという状態だと理解している。これを修正しないと、どんどんバランスが崩れていってしまい、体力もなくなって、体調も悪化するのだろう。その状態でステロイドを減らせば筋炎の再燃にも繋がってしまうかもしれない。

今は、薬が減ったことも大きいけれど、だいぶ体調はいい。15mgと13mgでたった2mgの差だけど、副作用は大違い。夜、よく眠れるようになった。 15mgの時は3、4時間置きに目が覚めて、夜中に必ず一度か二度トイレに行っていたのだけど、今は6時間くらい眠れて一度もトイレに起きない日もある。これだけでかなり違う。

顔の下膨れも少しマシになった。身体全体のむくみも多少改善された気がする。ただ、筋力、体力がないのは相変わらず。これは少しずつ鍛えていかないといけないのかな。

先日も、バスに乗ろうと思って走ったらバス停の手前で派手に転んでしまった。足の筋力が衰えているので、気持ちばかり前に出て、足が前に出なかったみたい。駅の階段も以前は一気に駆け上れたのに、今は半分がやっと。病気の前と同じ気持ちで走るととっても危険なのだった。

さて、私のプレドニンの維持量というのはいったいどのくらいなのだろう。これってとってもナゾ。大学病院の医師に聞いてみたら、一般論的に、維持量というのは「再燃したときの量より少し上」という答えだった。つまり、私の場合は前回10mgで再燃したことになっているから、11mgか12mgだろうということだった。なんてアバウトな。

でも、それで言ったら、その前は13mgで再燃しているのだから、その後、なんの躊躇もなく10mgまで減らしたインチキ漢方医はやっぱり筋炎治療についてあまり熟知していなかったのだろうな。普通はもっと慎重にやるはず。やっぱりあの医者は胡散臭い。

で、その10mgまで減らしたとき、たぶん10mgより前でCK値は上がっていたのだと思う。11mgか12mgかわからないけど。

だから、大学病院の医師の見解を信じるならば、12mgというのは私のボーダーラインギリギリに近い量ということになりそう。もう、ほんとに再燃するんじゃないかとドキドキするのだけど、反面、鍼灸にも通っているし、漢方も飲んでいるから大丈夫、という気もする。再燃するかどうかは減らしてみないとわからない。ギャンブラーの気分。

今通っている漢方の医師は漢方でステロイドの効果が1.5倍になると言っていたから、維持量15mgだとしても 10mgまで減らせるという計算。維持量が12mgならもっと減らせるということだ。でも、13mgで再燃したという話をしたら、ちょっと慎重になっていた。もっと自信持ってよ…。

大学病院のほうにも漢方科があるので、連携して治療したりしているのかどうか聞いてみたら、特にそういうことはしていないらしい。自然療法を取り入れている科もあるし、そういうところと連携して治療してくれればいいのに。もし、連携しているなら、漢方も大学病院のほうに変えようかと思ったのだけど、特にその必要もなさそう。

しかしね…。減らしてみないと維持量が分からないってなんなんだ。大学病院の医師としては10mg以下にすると再燃の可能性のほうが高いという見解。再燃の可能性が高いってことは、再燃しない可能性もあるってことじゃん。一番いいのは、薬を減らして再燃しないこと。最悪なのは薬を減らして再燃しちゃうこと。間を取るならそこそこの量の薬を飲んで副作用に耐えつつ、再燃を押さえること。医師としてはこの妥協策が一番安全なんだろうな。しかし、ギャンブラーとしては可能性が低くても薬を減らすことにチャレンジしてみたい気もする。複雑。

難病情報センター

多発性筋炎・皮膚筋炎