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華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)
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やっと読み終わった…。半年以上かけてゆっくり読んでしまった。じっくり味わうために時間がかかったというわけではなく、読み進むのに苦労した結果、時間がかかってしまったのだった。ドラマを見てだいたいの展開が分かっていたのでなんとか読了したけれど、見てなかったら途中で投げ出していたかも。
山崎豊子の作品は、重厚だけど、どの作品も、どの登場人物にも感情移入できない。今回もそう。どの人物も、私にとってはあまり魅力がないんだよなぁ。ドラマでキムタクが演じていた長男の鉄平は珍しく魅力ある人物ではあったけれど、その最期は納得できず。なぜそうなる…。
なんか、がんばった人が報われないのよね。がんばった人が報われて最後はハッピーっていう小説のほうがいいなぁ。
「華麗なる一族」の場合は、題材が金融業界やら鉄鋼やらで、それ自体に興味がないし、なんだか複雑なものだから、頭が痛くなってしまった。銀行再編の行方とか、そんなのどうだっていいじゃん、って気になって、話の結末もたいして期待せず。そんな妻妾同居の生活を送っているエロ爺の野望とか、行く末とか、どうでもいいよ。
結局、この小説のなかで幸せな人なんていない。一応、恋愛して結婚することになった娘だって、親に祝福されてるわけじゃないし、これから苦労しそうだし。暗い話だよなぁ。
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華麗なる一族〈中〉 (新潮文庫)
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華麗なる一族〈下〉 (新潮文庫)
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