ゴールデンウィークに遊び回ったせいか、5月中旬に風邪を引いた。最初は喉が少し痛い感じが一週間くらい続いたのだけど、ある日、喉の痛みがひどくなって、次の日には鼻水と微熱が。あまり風邪薬など飲まないほうがいいと思ったのだけど、ひどくなってしまってはいけないと思って、近所のかかりつけの内科に行って薬をもらってきた。本当は多発性筋炎で通っている大学病院に行きたかったのだけど、遠いのでこういうときは無理だ。
喉の痛みと鼻水とだるさがひどくて、熱は37度くらいだった。このまま熱が上がったらまずいなぁと思ったのだけど、熱はそんなに上がらなかった。とにかく寝ようと思い、薬を飲んで二、三日は寝ていた。薬はそんなに強くないのかあまり効いた感じはなかった。四日目くらいにだいぶひどい症状はなくなってきたので、薬を飲むのをやめた。
風邪はなんとなく治ったのだけど、天気が不順で暑くなったり寒くなったり。それでだらだらと体調不良が続いている。梅雨に入って湿気が多くなったので、もうダメ。毎年この時期は怠くて調子が良くないのだけど、今年は特にひどい。6月上旬に、筋肉の痛みも少し感じて、念のため大学病院に行ってみた。筋肉の数値(cl)は通常より少し高めだけど正常の範囲内だった。ひどくなっていたらどうしようかと不安だったので、調べて貰って安心した。その二週間後くらいに受診してもひどくはなってなかった。このまま安定してくれればいいけれど、この調子では薬の量を減らして貰うのは無理そうだ。
漢方の病院に行って、風邪薬のことを話したら、やっぱり薬はあまり飲まないほうがいいらしい。風邪の場合は体の中の治そうという力が働いて、熱を出したり、鼻水を出したりしているので、それを無理に押さえるような薬は症状を長引かせてしまうことにもなるらしい。仕事に行かなきゃいけないとかそういう場合は仕方ないけれど、私のようにヒマヒマな病人はとにかくゆっくり寝て治すほうがいい。よっぽど高熱(37.5度以上)が出なければ薬は必要ないとのことだった。次からは薬を飲むのをよそう。
数日前に眼科にも行ってきた。本当は前回の受診から一ヶ月後くらいに行く予定だったのだけど、もらった薬がなかなか終わらなかったのをいいことに3ヶ月くらい間が空いてしまった。一日4回つけるようにと言われた薬、朝晩の二回しかつけてないのだ。まったくつけないとちょっと目がかゆいようなはれぼったいような気がするので、あったほうがいいのだけど、4回つけるのは面倒。
目の症状は特に変わりはなく、眼圧や視力なども悪化していなかった。目薬はアレルギーの症状を抑える薬だけど、つけてもつけなくてもいいみたい。なにもなければ次の受診は半年後でいいと言われた。眼科は近いので他の病院よりは通い安いけれど、こまめに通うのは面倒なのでたまにでいいと言われると嬉しい。
プレドニン(ステロイド剤・副腎皮質ホルモン)は相変わらず15mg。それにボナロン(骨粗鬆症の薬)とセルベックス(胃薬)を飲んでいる。これも前と同じ。プレドニンが減らないと他の薬も減らないので、どうしようもない。
副作用も相変わらず。でも体重も増えたし、なんとなく以前よりも体力、筋力が衰えてきている気がする。やっぱり長く飲んでいる弊害というのは確実にあると思う。本人の努力でどうにもならない部分もある。今回の風邪もそうだけど、薬の所為で免疫力が落ちていて、さらに体力も落ちているから余計に風邪にかかりやすくなる。しかもなかなか治らない。風邪くらいならいいけれど、そのうちにもっと大きな病気にかかるかもしれない。膠原病が悪化するかもというリスクはあるけれど、薬を減らす方向で治療を進めてもらいたい気がする。そうでないと、他の病気で死ぬ可能性がどんどん高くなる。
怠くても夜、あまりぐっすり眠れなかったので、試しにアロマテラピーを始めてみた。なんとなくよさそうという程度で、アロマランプと精油(エッセンシャルオイル)を買ってみたのだけど、これが予想以上にいい。手始めはラベンダー。ランプの上部についているガラスのお皿に少し水を入れて精油を垂らす。ランプの熱で暖められて、ラベンダーの香りがほのかに広がる。思っていたほどキツイ匂いはせず、ほんわか香る程度。精油の量で匂いの強さも調節できる。
匂いでリラックスして、いつになくぐっすり眠ることができた。睡眠時間は同じでも目覚めたときにすっきり感が違う。病院で、眠れないと訴えると睡眠剤とか安定剤とかを処方されるのだけど、そんな薬より全然いい。医者も、薬を出す前にこういう方法を試すことを患者に勧めるべきだと思う。患者は薬の前になにか方法がないかと思って聞いていることだってあるのだ。私みたいに。
個人差もあると思うけど、私の場合、アロマはかなり効果的。安眠にあまりにも劇的な効果があったので、本を買って読んだりして少し勉強した。香りの種類によってその効用が違うので、いろいろと揃えてその日の気分で楽しんでいる。鬱な気分のときにはイランイラン。すっきりしたいときにはレモンやグレープフルーツ。甘い香りが欲しいときにはベルガモットやローズウッド。落ち着きたいときにはサンダルウッド。体調が悪いときにはハンカチにラベンダーの精油を数滴垂らしたものをカバンに入れて出掛けて、ときどき取り出して匂いを嗅ぐと落ち着く。
もともとはペットのノミ除けについて調べていて、天然成分のノミ除けを精油から手作りできるというのを読んだのがきっかけ。ティーツリーの精油には除菌や消臭の効果がある。それでいまは愛犬の小太郎がいる部屋にはアロマストーンにティーツリーの精油を垂らして置いてある。ペット臭が緩和されている気がする。虫除けにもなる。
精油について調べているうちに、いろいろな癒し効果があると知って、自分の癒し用に、とアロマランプを買ってみたのだった。実際に、ガンやリウマチなどの治療で効果を上げていると書いてある本もあって、その効果は侮れない。もっと病院で活用してもいい治療法だと思う。すぐに効果が現れるかどうかわからないけれど、今の、薬で症状を抑えるだけの治療法では限界がある。アロマの力で心を安らげ、気分が安定すれば、免疫力も高まるし、生きる気力のようなものも高まる気がする。保険診療でアロマテラピーが受けられたらいいのに。
私がやっているのは香りを吸う、芳香浴というのだけど、精油を混ぜたオイルでマッサージをするアロママッサージも効果的らしい。アロマオイルを使ったリンパマッサージの本も出ている。
近いところに英国式リフレクソロジーのサロンができたので、どんなものだろうと体験してみた。アロマオイルを使ったフットマッサージをやってもらった。アロマの種類を症状別に選べて、私はむくみ解消のものを選んだ。むくみに効いたかどうかわからないけど、アロマの香りはとてもよく、リラックスできる。マッサージも自分でやると手が疲れるし、ヘンな姿勢になるので、人にやってもらったほうが気持ちいい。これも保険診療になればいいのに。
薬の副作用の所為もあるのだろうけど、膠原病の患者さんは鬱などの精神的な疾患にかかることも多いらしい。治療が長引くと仕事も思うようにできないし、慢性的に体調が悪かったり、経済的に困窮したり、それでも外見は元気そうなので周囲の人に心ないこと言われて傷付いたりすることも多いと思う。それで鬱まで行かなくても精神的に辛いことは多々ある。そんな人たちに、アロマテラピーなどの癒しの治療は効果があるんじゃないかと思う。長い目でみれば、精神的に安定して、免疫力も高まり治療効果も上がると思う。精神的に弱ると体もどんどん弱ってゆくのだ。病院は、薬で治す研究も大切だけど、こういう患者さんの生活力や生きる意欲を高める治療法をもっと研究すべきだと思う。