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告知されたその日からはじめる私のがん養生ごはん
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がんというか、病気の根源は食生活を含む生活習慣なのではないかと思う。だから、○○でがんが治る! というようなものはどこまで信用していいのかわからないけれど、食事全体のバランスを見直した結果、がんなどの病気が治った、というのはなんとなく納得できる。
この手の健康本って、著者が違っても、同じ団体に属していたり、どこかで繋がりがあったりすることが多いのだけど、先日読んだ『日本だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか』と内容はとてもよく似ているのに、著者同士に繋がりはないみたい。
この本の著者の柳原和子氏は、ノンフィクションライターで、自身ががんになって治療法を模索し、多くの患者仲間と情報交換するうちに、食餌療法に行き着いた。「日本だけなぜ〜」の済陽高穂氏は医師として膨大な数の患者に接するうちに、奇跡的とも思えるような回復を遂げる人に共通するのは食事であるということに気付いた。
二つの本に共通するのは、どちらも玄米菜食だということ。日本だけでなく、世界中に厳しい制限をするような食餌療法はあるようだが、肉を食べない、水分を多く摂る、など共通するところは多い。
徹底するのならば、有機野菜、ミネラル水または浄化した水道水、そして運動も取り入れるなど、お金や時間、そして食事を作る労力がいる。しかし、現在、身体の中にがんがあるという場合には、中途半端ではなく徹底してやらないと効果がないようだ。
弱った身体で、これを徹底するのは、相当な精神力がいるのではないかと思う。
「がんから始まる」を書いたエッセイストの岸本葉子さんもがんになってから、徹底した食餌療法をしたと書いていた気がする。柳原さんも岸本さんも独身女性。そして、済陽医師は、食事作りなどのサポートをしてくれる家族がいない方には食餌療法を勧めない、と書いている。
独身女性ならば、ライフスタイルを自分なりに変えるのも簡単。決断してしまえばあとは自分次第だ。また、献身的にサポートしてくれる奥さんがいる男性なども、食餌療法を続けることは可能だろう。逆に、主婦や独身男性などは難しいのではないかと思う。主婦の場合は、家族の食事の世話や家事をしながら、自分用の食事を作らねばならないとなると、相当な負担だ。睡眠時間をたっぷりとったり、きちんと昼型の生活をしようと思っても、パートナーや子どもたちのスケジュールに合わせているとそうもいかないだろう。
そう考えると、がんになってしまってから食餌療法でがんを克服するのは、並大抵のことではない。
がんになる前に、食事やライフスタイルを見直し、がんにならない身体作りをしていかなければならないと思った。
予防的に食事に気をつけるのならば、それほど神経質にならずに、塩分・糖質を控え、全体のカロリーも通常より少なめにし、玄米菜食。それに豆類・海藻を多く摂るように心がける。水分もたっぷり。青汁もいい。タンパク質は肉ではなく魚で。
とにかく、食事は身体作りの基本。食べた物が身になるのだから、なるべく余分なものは摂らないようにして、必要なものを効率良く摂取したい。
…なかなか難しいのだけどね。。。
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日本だけなぜ、がんで命を落とす人が増え続けるのか―消化器外科の権威がすすめる驚異の栄養・代謝療法
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がんから始まる (文春文庫)
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