多発性筋炎その後・「笑う門には福来たる」

プレドニン(副腎皮質ホルモン・ステロイド剤)は相変わらず15mg。主治医に「減らないですよねー」と聞いてみると「もうちょっとこのままで」だって。仕方ない。

『「薬をやめる」と病気は治る』という本に書いてあった、自律神経免疫療法をやっている医療機関について聞いてみた。自然医療をうたっているところなので、別の治療法もやっていると思う。だから自律神経免疫療法についてだけの意見じゃないと思うけど、主治医的にはオススメしないとのこと。そこに行って、悪くなって帰って来た人もいるし、死んじゃった人もいるそうな。

中には改善に向かっている人もいるのだろうけど、正確な診療データがないから分からない。多発性筋炎の治療実績もわからない。今の状態で行くのは危険だと自分でも思う。やっぱりやめよう。

著者の安保徹さんの別の本の膠原病の項を立ち読みしてみたら、膠原病の原因がわかったと書いてあった。そのため、現在の治療法が間違っていること、ステロイドや免疫抑制剤が根治を妨げていることが書いてあったけど、治療実績があまりなさそう。理論はあってるとしても、実績がないのでは診療を受けるのは怖い。で、もし理論があっているのなら、最新の治療をしているはずの大学病院でそれを踏まえた治療を取り入れるのではないかと思われる。なので、やっぱりもうちょっと様子を見て、今のステロイドによる治療を続けるしかないのかなと諦めモード。

いままで、いろいろ調べてきたりして、悟ったことをいくつかまとめてみた。

【「膠原病」をひとくくりにしない】

リウマチを含めて膠原病とひとくくりにされることが多いけど、膠原病と言ってもいろんな種類がある。膠原病というと、たいていは患者数が多い全身性エリテマトーデス(SLE)を指していると思ったほうがいい。

民間療法とか健康食品とかで「膠原病に効く」と言っているものに飛びついてはいけない。いったいどの膠原病に効いたのかが不明だからだ。体験記などを読んでも、多発性筋炎はほとんどなくて、SLEやリウマチなどが治ったというものが多い。リウマチと似たような病気だからとリウマチに効くというものを試しても、多発性筋炎に効くかどうかはまた別の話なのだ。

ちなみに、いままで、「多発性筋炎(皮膚筋炎)に効く」というものとは出会ったことがない。患者数が少ないのだから仕方ないかもしれないけど。

それを踏まえて、私は「全国膠原病友の会」という患者さんの会に入ることもためらっている。同じ病気の人どうし情報交換できるというのは魅力的ではあるけれど、「膠原病」というのが気になる。膠原病といってもいろいろあるのだから、どの情報がどれだけ参考になるのかわからないと思うのだ。「多発性(皮膚)筋炎友の会」だった入りたいけど。ある患者さんがこれよかったと言ったとしても、それが別のSLEの話だったら、自分にも当てはまるのかどうか甚だ疑問。だって SLEと筋炎、違う病気だもん。使う薬だって、治療法だって違うしね。

【信頼できる医者を見極める】

医者との相性は大事。治療法が同じでも、話をちゃんと聞いてくれる医者と、データだけ見て薬を処方する医者では精神的な安心感が全然違う。わからなくてもデータの数値を説明してくれたりする医者のほうが私は好き。

医者に不信感があったら迷わずに他の医者に行ってみたほうがいい。できれば紹介状があったほうがいいと思うけど、主治医にもらいづらいこともある。そんなときは紹介状なしでもとりあえず、いいと思った医者や病院を受診してみるべき。そこで、その医者にかかることになってから紹介状をもらったって遅くはないのだ。

同じ医療機関の別の医者に変わるのって勇気いるから、だいたいは別の医療機関に行くんだろうな。主治医変えてくださいっていいづらいもの。言ってる人もいるだろうけど。

多発性筋炎に関してはなるべく大きい病院に行ったほうがいいと思う。個人の病院や小さい病院では診療経験が少ないことが多いと思われるから。大きい病院のほうが患者数が多くて多発性筋炎の診療経験が多いと思われる。心配なら、多発性筋炎の患者さんをどのくらい診たことがあるのか、聞いてみるといいと思う。なかなか聞きづらいけどね。

私の場合は、今は大学病院と漢方の医者と両方通っている。漢方の医者は話をよく聞いてくれるので、漢方は高いけど、精神的に安心感が得られている気がする。だから、例え漢方薬が効いていなくても、通う価値はあると思っている。実際、漢方薬、効いているのかどうかよくわからない。飲むの辞めてみれば分かるんだろうけど。

大学病院の主治医は漢方否定派で、治療法もオーソドックスだけど、話せばちゃんと聞いてくれるし、質問に的確に答えてもくれるので相性はまずまず。診療方針も他の先生と相談の上で決めているらしいから、薬が減らないのも、それなりに納得はできる。いままでかかった医者の中ではいい方かなと思う。

【ストレスを溜めない・人に頼る】

ストレスは大敵。責任感が強くて、なんでもきちんとやりたい人はストレスを溜めがち。私もそういうところがある。家族に負担をかけていると思うと心苦しいし、まともに働けないのももどかしい。

でも、そういうことをくよくよ考えているとどんどん負担になってストレスが溜まってしまう。悩んでいても、病気がよくならなければどうにもならないのだ。

だから、割り切って、マイナスなことは考えず、自分勝手でもいいから病気なんだから仕方ないじゃーん、と頼れるところは全面的に人に頼ってしまうことにした。

経済的にも精神的にも家族に負担をかけていることは分かっているけど、私がくよくよ悩んでいるともっと負担になるだろうし、病気も悪化してしまいそう。だから、この先どうなるかわからないけど、あんまり先のことは考えないで、なるべく今、楽に生きることを考えるようにしている。

しかしね、やっぱり考えてしまうわね。このまま薬が減らなくて体調もずっとこのままだったらどうしようとか。

人に頼ることが逆にストレスになるってこともある。その辺、うまくバランスを取らなくてはいけない。病気の原因はストレス。そして病気によってまた新たなストレス。なんか悪循環。

「笑う門には福来たる」。笑うことっていいらしい。とりあえず、なんでもかんでも笑い飛ばして明るく生きるのだ。