わからず屋さんの取扱説明書 (マイコミ新書)
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今はやりのコーチングの考え方をもとにしていると思うのだけど、実例を挙げて、どういう人が「わからず屋さん」なのか、そしてその対処法がわかりやすく書かれている。その気になればすぐにでも実践可能。
あの人が嫌いとか苦手っていうのは要するに気の持ちよう。相手の行動を変えるのは至難の業だけど、自分の考え方を変えるのは自分次第でどうにでもなる。重要なのは、「気付く」こと。
本の中で度々出てくるけれど、わからず屋さんとうまくいかない人というのは、自分もわからず屋さんだったりすることも多いのだ。まずは、自分を変えるところから始めなければ。
私自身は、人となるべく衝突しないようにしたいし、あの人だけは苦手、とか腹の底から嫌い、という人は作らないように努力している。誰にでも自然と好かれるというタイプでもなく、自分の中にわからず屋体質があることは確か。それを自覚してないとほんとのわからず屋になってしまうのだけど、要所要所で気をつけるようにして誰とでも円満な関係を築けるようにしたいと思っている。なかなかうまくいかないことも多いけれど…。
わからず屋さんにもタイプがあって、感情優先型はイメージ重視、理論優先型は理屈重視のよう。対処法も異なるので、まずは相手がどういう人なのかを知ることが大事。敵を後略するには、まず敵を知らなければならないのだ。
そして相手のいいところを見つける。感情優先型は褒められると無条件で喜ぶが、理論優先型はあまり褒めすぎるとなにかあるのではないかと勘ぐられる。相手の反応を見て対応を変えなければいけない。
結局は、相手をよく観察して相手の気持ちになってものごとを考えよう、という古典的な道徳の授業のようなことなのだけど、対人関係でうまくいかない人が多くてこういう本がたくさん出版されているっていうことはそういう基本的なコミュニケーション能力が低い人が多くなっているってことなのかもしれない。
どんな人でも、いいところは必ずある、という考え方で、まずはその人のことを好きになることから始めるのが一番。マイナスの部分ばかり見ているとプラスの部分が見えてこない。まずはプラスの部分を認めて、そこから良好な関係を築けるといいんじゃないかと思う。
他人は自分の鏡だと言うけれど、確かに、他人の嫌な部分というのは少なからず自分のコンプレックスと共通していたりして、それに気づいてはっとすることがある。あの人の嫌な部分、実は自分の中にもあるじゃんって。同じ事を自分もしてるよ、ってことも。
むすっとしている人には悩みも相談しにくい。話を全部聞かずに結論を出す人も信用できない。なるべくいつも笑顔で(笑顔でなくても仏頂面はしないように心がけ)、人の話は最後まで聞く。たったこれだけでも、簡単なようで難しいのだ。。。。