不動産経営はヤクザな世界◆『主婦でも大家さん』シリーズ 東條 さち子

主婦でマンガ家の著者がアパート・マンション経営に挑戦する実録コミックエッセイ。特別な資産家というわけでもなく、ローンで一棟買い、家賃収入でローン返済、というパターンなんだけど、実際にはほとんどがローン返済に回っているにもかかわらず、家賃収入全体に所得税がかかり、見せかけの高収入者となってしまう、という話は他人事ながら目からウロコ。

さまざまなタイプの賃貸物件を購入して経営したあげく、最後は「大家さん引退します。」で締めくくり。やっぱり不動産経営はあまり割に合わないからやめるのか…と思ったら、別にやりたいことがあるようで。すごいなぁ。

家賃収入(不労収入)に憧れているのだけど、親からの相続とか、もともとの資産(貯金など)が豊富とか、よっぽど強い思い入れ(やる気)があるとかでないと、たぶんやっていけない世界。儲かれば大きいけれど、失敗すると痛い目に遭うという、堅実そうに見えて、意外とハイリスクハイリターンな世界だなと思った。

売買のときに間に入る不動産屋さん業界も、はったりで回ってる、案外ヤクザな世界らしいから、素人が軽い気持ちで入り込むと足下見られてしまいそうだ。

(電子書籍で読了)