ネタバレ禁止が気になる◆『屍人荘の殺人』今村 昌弘

第27回鮎川哲也賞受賞作で、Amazonの作品紹介欄によれば「デビュー作にして前代未聞の3冠! 『このミステリーがすごい!2018年版』第1位 『週刊文春』ミステリーベスト第1位 『2018本格ミステリ・ベスト10』第1位」だそう。

いろいろな書評に取り上げられていて気になっていたのだけど、なにが気になるって、ミステリーだけにネタバレしないように書かれている、隠された部分。犯人がどうこうではなく、もうその設定自体が、ネタバレしたらあかんという状態らしく、なになに、どういうこと、と気になって仕方なくなって、読んでみた。

絶海の孤島とか、山奥の山荘とかで連絡手段がなくなって登場人物たちが取り残されてそこで殺人事件が! みたいな設定を、クローズドサークルというらしいのだけど、このクローズドサークルの作り方が、今までにないものだったので話題になったみたい。加えて、ミステリーとしての根幹の部分もしっかりと踏まえていてストーリーが成り立っているという、絶妙なバランス。っていうのが、いろんな書評をひっくるめて評価されている点のよう。

読んでみて、納得。たしかに、すごいクローズドサークル。すごい謎解き。登場人物が多いし、建物の構造とかあまり気にせずにズンズンと読んでしまったので、どこがどうなっているのかよくわからないまま終盤まできてしまった。が、そこでちゃんと伏線が回収されてトリックの種明かしもあって、はぁぁぁぁ…ってなった。SF的な要素もあるので、マンガとか映画とかになるかもしれない。この、ネタバレ禁止の作品が、今後どうなるのかが、気になる。

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